円安が何が問題について考えてみる

この前ニュースを見ていたら、「円安になった、問題だ」みたいな話をキャスターさんとかお偉いさんが延々としていました。

ただ、cacaponとしてはそもそも円安が何か?円安になるとどうなるのか?といった点であまり知見がないため、 問題にしている理由もよく分かっていません。


本来ならここで誰かの記事を調べて納得するのもいいのかもしれませんが、今持っている知識で問題点を見つけるというのも面白いと思い、 今回のブログでは円安について他の方の意見を参照せず、今覚えている知識だけで円安について考えを深掘りしたいと思います。

そもそも円安って何?

では最初の疑問ですが、そもそも円安とはどのような状態を言うのでしょう?


私の知っている限りだと、「ある時点と比べて、他の国のお金より円の価値が低い状態」のことを円安と言っているように見受けられます。

そして、断りがない場合は米国ドルと比べてのように思われます。ニュースを見ても為替の値動きはドルと比べていることが多いですし。


ただ、上の説明だけだとちょっと分かりにくいので例えを使おうと思います。

例えば20XX年の9月23日が1$=100円だとしましょう。

そしてその1年後に1$=200円に変わったとします。

この場合、20XX+1年は20XX年に比べて円の価値が下がっているので円安といえると私は考えています。


この時、ちょっと人によっては「100円が200円に増えてるから円高じゃないの?」と思う人もいるかもしれません。 私も以前疑問に思ったことがあります。

これは逆に100円の価値がドルだとどのくらいなのかを考えると理解しやすいかなと思います。

上の例だと20XX年は100円は1ドルの価値があったのに、20XX+1年は0.5$と半分の価値しかないと考えると、 円の価値が下がった=円安と言うのが理解できるかと思います。

円安になるとどんな事が起こるの?

ここまでで、円安が「ある時点と比べて、他の国のお金より円の価値が低い状態」という事が理解できました。

では、実際円安ではどんな事が起こるか考えてみましょう。


身近な例だと食料品でしょうか?

私はポテトチップスが好きなので、ポテチで考えてみることにします。

ポテチは湖池屋カルビーとかが有名かと思いますが、海外でもそれぞれの国でたくさん作られています。


ある米国産ポテチが1$で売られていたとしましょう。これを日本円で購入したい場合どうなるでしょうか?

考えを単純化したいので輸入のコストとか為替の手数料とかは諸々カットして考えていますが、 先ほどの例のような状態になった場合、20XX年だと100円で買えたポテチが一年後だと200円のポテチになります。

こんな感じで輸入製品だとモロに値上がりする感じがわかるかと思います。

これで私たちの収入が変わらないで値上がりすると支出が増えるわけですから家計が困るのは私たちでも実感しやすい問題かと思います。


では、国産だったら影響ないのでしょうか?答えは1%くらいYesで99%くらいNoだと思います。

これは国産牛で考えてみましょうか?国産牛なので育てているのは国内ですが、牛を育てるのに使用する餌などは国産なのでしょうか?

私は畜産家ではないので詳しくはありませんが、前にニュースを見た限りだと牧草や飼料は輸入で賄っているそうです。なので、これらは円安の影響を受けて値上がりしている事が考えられます。


餌が値上がりすれば、国産牛が牛肉になるまでの費用が上がるため、同じ値段で売っていたら利益が少なくなります。

利益が少なくなれば畜産家の家計が苦しくなるので、家計を保つために値上げせざるを得ないということになるでしょう。

こんな感じで国産でも値上がりせざるを得ない状況なのかなと私は考えました。


これは食べ物だけでなく、工業品などにも言える話かと思います。

国産品でも部品を外国で作って、自国で部品を組み立てて製品にするというのは大手の会社だと結構やっていると思います。

この時外国と自国で輸入するわけですから、円高の時に比べて円安だと費用がかかるのは前述の通りになります。


全て国産で賄えているとしたら、円安の影響は無いと思うのですが、牛→牧草が国産でも牧草育てる肥料が外国だったりすると円安の影響は受けるので、突き詰めていくと外国の影響がない製品や食品というのは0ではないかもしれませんがほとんど無さそうだと私は考えています。


以上の考えから、ほとんどの場合で円安=値上がりするという現象が発生するのでは無いかと私は考えています。

円安のメリットってないの?

ここまで問題ということで円安のデメリットを挙げてみましたが、メリットはないのでしょうか? 私の古い記憶を思い出してみたところ、どうも輸出の時は円安の方が良いらしいです。

うーん、ちょっと自信が無いですがこんな例ですかね。国産車を米国で売ろうと思って、向こうの国まで運ぶとしましょう。

運送費用が1万円かかるとして向こうでその費用を支払うとしたら、20XX年だと100$かかりますが、20XX+1年だと50$で済みます。

同じ値段で販売するとしたら、円安の時の方が利益はたくさん出ますね。

で、結局円安って問題なの?

ここまで考えると、円安にはメリット・デメリットがあり一概に円安が問題とは言えない気がします。

また、詳しくは述べていませんが円高になると円安とはメリット・デメリットが逆転した状態になります。


円高に戻ったら今度一般家計には優しくなりますが輸出で利益を支えている企業が逼迫するわけですし…

むしろ、円安→輸出の利益増える→そこに勤めている会社員の給与が増える→家計の収入増加などになるスパイラルが素人目線の私でも見えていたりします。

この通りになったのなら、母数の違いはあるにしても、収入が減る家計、増える家計が出て、全体ではそんな変わらないんじゃないか?*1

結論

別に円安でも問題ないんじゃない?というのが考えてみての結論です。

確かに一個人や家庭の視点からだと日用品の値上がりはキツイですが、現状生活出来ないレベルではありません。

今のペースの値上がりだったら贅沢品を我慢すれば手取り11万前後の私でも当面生活はできるレベルが続くんじゃないかなと思います。


逆に企業視点、特に輸出に力を入れている企業は今はかなりのチャンスじゃないかと思います。

それでも物が売れない、利益が出ないというなら時勢に合っていない製品だったりとか品質が悪いとか そういった企業努力とかの問題になるかと思います。

コントロールするのが困難な円安を問題にするよりもはるかに扱いやすい問題だと思うので、 輸出を主としている企業さん、ガンバッテクダサイ


以上で今回のブログを終わりにしたいと思います。

今ある知識だけで書いたのでもしかしたらツッコミどころがたくさんあるかもしれませんので、 よかったら気軽にコメントでツッコミとか感想をもらえると嬉しいです。

コメントに関しても自分の意見などを交えて簡単な討論ができたら嬉しく思います。

それではまた!

*1:私みたいに輸出に関係ない仕事に携わっている人は悲鳴を上げたままですが